月岡芳年 月百姿
最晩年の代表作、「月百姿」全100点を一挙に公開
「月岡芳年 妖怪百物語」展(2017年7月29日~8月27日)に引き続き、幕末・明治の浮世絵師・月岡芳年の魅力を、さらに一歩掘り下げてご紹介いたします。今回展示するのは、芳年の最晩年の傑作である「月百姿」。「月百姿」はその題名の通り、全部で100点からなりますが、全点を一挙にご覧いただける機会はあまり多くありません。最後の浮世絵師とも称される芳年がたどり着いた境地を、まとめてご覧いただけるまたとない機会です。
「月百姿」の世界を4つの切り口で鑑賞
「月百姿」は、月にちなんだ物語を題材としていますが、平安時代や戦国時代の武将たちや絶世の美女たち、あるいは幽霊や妖怪などの不可思議な存在まで、さまざまなテーマが登場します。そこで、本展では、①美しき女たち、②妖怪・幽霊・神仏、③勇ましき男たち、④風雅・郷愁・悲哀という独自の切り口を設けることで、「月百姿」の世界を分かりやすくご紹介いたします。月の綺麗な秋の季節、月にまつわるさまざまな物語をご堪能ください。
100年以上前とは思えない! 斬新な構図・華麗な色彩
「月百姿」は明治18~25年(1885~92)、すなわち、今から約130年以上前に制作されました。しかしながら、大胆な視点から切り取った迫力ある構図や、月夜の静けさがしみわたるような静謐感、さらには粋を極めた彫りや摺りの美しさなど、現在の私たちでも「カッコいい!」「キレイ!」と口にしたくなるような新鮮な魅力にあふれています。芳年の「月百姿」の持つ“新しさ”にぜひご注目ください。
<見どころの一点>
「つきの百姿 大物海上月 弁慶」
源義経たちが大物浦から船出をした際、にわかに暴風雨となり、壇の浦に沈んだ平家の怨霊たちが行く手をはばみました。しかし、弁慶は経文を唱えることで、見事、怨霊を退散させます。平家の怨霊の姿ははっきりと描かれていませんが、画面の多くを占める漆黒の海と、弁慶に襲いかかる不気味な波の動きで、見る人の不安をかきたてます。緻密に計算された、芳年ならではの迫力ある作品です。
芳年を巡る 入館料相互割引プラン
下記展覧会のチケットを当館でご提示いただくと、「月岡芳年 月百姿」展を100円割引でご覧いただけます。
※1枚につき1名様、1回限り有効、他の割引との併用はできません。
横浜市歴史博物館
丹波コレクションの世界Ⅱ 歴史×妖×芳年
2017年7月29日(土)~8月27日(日)
入館料
リピーター割引 「月岡芳年 妖怪百物語」および「月岡芳年 月百姿」両展覧会の会期中2回目以降ご鑑賞の方は、半券のご提示にて200円割引いたします。
※チケット購入時に半券をご提示下さい。他の割引との併用はできません。
一般 | 1000円 |
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大高生 ※学生証をご提示ください。 | 700円 |
中学生以下 ※中学生は学生証(生徒手帳)をご提示ください。 | 無料 |
開館日カレンダー
休館日
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2017年9月特別展
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