錦絵誕生250年記念 線と色の超絶技巧
企画展
2015年8月1日(土)~9月27日(日)
前期:2015年8月1日(土)~8月30日(日)
後期:2015年9月4日(金)~9月27日(日)
※前後期で展示替え
後期:2015年9月4日(金)~9月27日(日)
※前後期で展示替え
8月3・10・17・24・31日/9月1~3・7・14・24日は休館となります。
錦絵誕生250年記念 線と色の超絶技巧展作品リスト [154KB]
主催: 太田記念美術館
協力: 公益財団法人 アダチ伝統木版画技術保存財団
協力: 公益財団法人 アダチ伝統木版画技術保存財団
錦絵が誕生してから250年。浮世絵版画のワザに迫る!
「錦絵」と呼ばれる、色鮮やかな多色摺木版画の技法が明和2年(1765)に鈴木春信によって確立してから、今年でちょうど250年を迎えます。浮世絵が世界で人気を集めた理由の一つに、この「錦絵」という技術の素晴らしさがありました。 本展では、錦絵誕生250年を記念して、浮世絵版画における超絶技巧のテクニックにスポットをあてます。普段は意識することの少ない、彫りや摺りのワザに注目することによって、浮世絵の新たな魅力が発見できることでしょう。日本髪、着物の柄から刺青まで。ミリ単位のディテールに迫る!
わずか1㎝四方のスペースにも関わらず密集した線。錦絵は、絵師の描いた線を残し、その外側を彫っていきますので、このような細かい線を作り出すことは並大抵の技術ではありません。1㎜以下のディテールにこだわる彫師のワザをご堪能ください。鮮やかな色、淡いグラデーション。江戸の色彩感覚に迫る!
ポスト印象派の画家・ゴッホが憧れた日本の「光」。それはゴッホが錦絵特有のまばゆい色彩から感じ取ったものでした。鮮やかな色や淡いグラデーションを駆使して華やかな画面を作り上げる、摺師のワザに迫ります。
錦絵を支えた彫師と摺師。知られざる名工たちに迫る!
浮世絵と言えば、北斎や広重など、絵師たちの名前ばかり注目を集めますが、錦絵の技術を支えた彫師や摺師の存在を忘れるわけにはいけません。小泉巳之吉や横川竹二郎など、浮世絵版画にサインを残すほどの実力があった名工たちを紹介します。現代に伝えられる彫りと摺り。現代作家たちによる新世代の木版画に迫る!
アダチ版画伝統木版画技術保存財団では、現代の画家やデザイナーたちとコラボレーションすることによって、新たな木版画作品を生み出しています。加山又造、田中一光、山藤章二、山口晃たちによって現代に継承された木版画の作品を紹介します。<見どころの一点>
鈴木春信「風俗四季歌仙 五月雨」(前期展示)
明和2年(1765)、「錦絵」と呼ばれる多色摺木版画の技術が確立します。その際、中心的な役割を果たしたのが鈴木春信でした。鈴木春信の華奢で可愛らしい人物表現と、多色摺によるあざやかな画面によって、錦絵の人気は江戸中に広まったのです。この図は、五月雨が降る中、路上ですれ違って会話を交わす女性たち。手拭いを肩にかけているので、湯屋の行き帰りなのでしょう。降り注ぐ雨の描写や、紅・紫・緑を基調とした女性たちの着物の色彩など、彫りや摺りの技術が作品の魅力を支えています。
入館料
一般 | 700円 |
---|---|
大高生 | 500円 |
中学生以下 | 無料 |
イベント
特別講演会
9月26日(土)開催予定の特別講演会「浮世絵摺りの実演と解説」の募集は8月31日(必着)をもちまして締め切りました。学芸員によるスライドトーク
本展の担当学芸員が見どころをご案内します。
日程 | 8月8日(土)・14日(金)・19日(水)・9月5日(土)・11日(金)・15日(火) |
---|---|
時間 | 14:00~(40分程度) |
場所 | 太田記念美術館 視聴覚室(B1) |
参加方法 | 申込不要 参加無料(要入場券) |