源平合戦から鎌倉へ ―清盛・義経・頼朝

2022年7月1日(金)~7月24日(日)

7月4、11、19日は休館します。

開館時間:10時30分~17時30分(入館は17時まで)
入場料:一般 800円 / 大高生 600円 / 中学生以下 無料

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担当学芸員によるスライドトークを行います。
詳細は画面下部をご覧ください。

武士たちの栄枯盛衰を浮世絵でたどる

平安時代末期に起きた治承・寿永の乱(1180~85)は俗に「源平合戦」とも呼ばれ、平氏と源頼朝を中心とした武士たちによる激しい戦いが繰り広げられました。そして頼朝が平家を滅ぼして鎌倉幕府を開いたのちも、頼朝の後継者や北条氏を中心とした有力御家人たちによる、権謀術数うずまく勢力争いの時代が続きます。
武士たちによる一族の存亡をかけた戦いのエピソードは、古くから『平家物語』や『吾妻鏡』などの軍記物によって普及しました。江戸時代には小説や歌舞伎などで親しまれ、浮世絵でも人気の題材となって数多くの作品が描かれています。
本展では、アニメ「平家物語」やNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも再び注目を集めているこの時代を取り上げ、平清盛、源義経、源頼朝をはじめ、浮世絵を通して武士たちの栄枯盛衰をたどります。

歌川国芳「牛若鞍馬修行図」
水野年方「雪月花之内 常盤御前雪中之図」

江戸の人々を魅了した、栄光と悲劇のエピソード

平清盛によって栄光の時代を築きながら没落の一途をたどり、最後は壇ノ浦に滅びた平家一門、天才的な軍略で平家を滅ぼしながら、兄頼朝に疎まれて非業の死を遂げた源義経、鎌倉幕府の草創を支えながら、勢力争いの中で滅ぼされていった御家人たち――動乱の時代を生きた人々の生涯はしばしば華々しい成功と、隣合わせの悲劇に満ちたものでした。「判官贔屓」で知られる義経をはじめ、それらの劇的なエピソードは小説や歌舞伎、そして浮世絵に取り上げられ、江戸の人々の心を魅了したのです。

水野年方「寂光院」
月岡芳年「俊寛僧都於鬼界嶋遇々康頼之赦免羨慕帰都之図」 
歌川芳虎「西海蜑女水底ニ入テ平家ノ一族ニ見」
歌川芳員「大物浦難風之図」
月岡芳年「大日本名将鑑 平相国清盛」 
月岡芳年「芳年武者旡類 畠山庄司重忠」(個人蔵)
月岡芳年「新形三十六怪撰 清盛福原に数百の人頭を見る図」

国芳・芳年・広重-浮世絵師が描くヒーローたち

武者絵の第一人者として活躍した歌川国芳は、源平時代の武士たちを数多く取り上げています。国芳はこの時代のさまざまなエピソードを親しみやすく、迫力たっぷりの筆致で描き出しました。その流れは国芳門下の絵師たちに受け継がれ、中でも月岡芳年は、明治時代にかけて洗練された画風で源平の武者たちを描いています。他にも風景画で有名な歌川広重による、どこかのんびりとした武者絵や戯画など、浮世絵師たちによる個性豊かな競演をお楽しみください。

歌川国芳「木曽街道六十九次之内 御嶽 悪七兵衛景清」
月岡芳年「芳年武者旡類 源牛若丸 熊坂長範」
歌川広重「童戯武者尽 源三位・熊谷」
見どころの作品

月岡芳年「大日本名将鑑 右大将源頼朝」

大きく羽を広げ、鶴の群れが空へと飛び立っています。かたわらでその様子を見守るのは源頼朝とその近習たち。源義経らの活躍により、壇ノ浦の戦いで平家が滅びてから2年後にあたる文治3年(1187)8月、頼朝は鶴岡八幡宮で放生会を行いました。本図はその際に千羽の鶴が放たれたという伝承を描いたと考えられています。放生会とは、仏教の殺生を戒める殺生戒の思想に基づき、捕らえた生類を放つ儀式のこと。
吉祥の象徴でもある鶴が飛び立つ様を眺めながら、頼朝はどこか満足そうな表情を浮かべているように見えます。宿敵の平家を倒し、すでに大きな権力を手中にした頼朝の心中がうかがわれるようです。
頼朝はその2年後、文治5年(1189)に不和となっていた弟の義経と、それを匿っていた奥州の藤原泰衡を滅ぼし、建久3年(1192)には征夷大将軍となって新たな武士の時代を創り出すことになります。

イベント

学芸員によるスライドトーク

展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。

日時2022年7月8日(金) 11:00
2022年7月14日(木) 11:00  各回30分程度
会場太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法10:30より美術館受付にて整理券を配布します。展覧会入場券ご購入時にお申し出ください。(お申し出のない場合整理券はお渡ししません)
聴講には本展の当日入場券と整理券が必要です。
整理券は展覧会にご入場の方1名につき1枚まで。
オンライン展覧会

本展の作品と解説をオンラインでもお楽しみいただけます。
詳しくは以下のリンクをご覧ください。

渋谷で日本美術めぐり 太田記念美術館⇔山種美術館 2館相互割引

山種美術館と太田記念美術館は7月9日(土)~9月25日(日)の期間中、下記の展覧会で相互割引を実施いたします。相互のチケットをお持ちいただくと入館料を100円割引いたします(1枚につき1名、1回限り有効。他の割引との併用不可)
今年の夏から初秋は、渋谷区のふたつの展覧会を巡り、日本美術をご堪能ください!

山種美術館

水のかたち ―《源平合戦図》から千住博の「滝」まで―

会期:2022年7月9日(土)~9月25日(日)

太田記念美術館の下記展覧会チケット半券のご提示にて

一般 1300円→1200円 

※大高生は会期中500円、中学生以下は無料 
※オンラインチケットは割引対象外

https://www.yamatane-museum.jp/

太田記念美術館

源平合戦から鎌倉へ ―清盛・義経・頼朝

会期:2022年7月1日(金)~7月24日(日)

山種美術館の上記展覧会チケット半券のご提示にて

一般 800円→700円、大高生 600→500円 

※中学生以下は無料

浮世絵動物園

会期:2022年7月30日(土)~9月25日(日)

山種美術館の上記展覧会チケット半券のご提示にて

一般 1200円→1100円、大高生 800→700円 

※中学生以下は無料

入館料
一般800円
大高生600円
中学生以下無料

*中学生以上の学生は学生証をご提示下さい。
*10名様以上の団体のお客様は事前に必ずご予約をお願いします。ご予約のない場合は入場をお断りすることがございます(団体割引は1名あたり100円割引。人数分一括でお支払いください)
*障害者手帳提示でご本人とお付き添い1名さま100円引き。
*その他各種割引についてはお問い合わせください。
*料金は消費税込み。

開館日カレンダー

休館日

2022 07

休館日

4,11,19,25-29

2022 / 07

4,11,19,25-29

SUN MON TUE WED THU FRI SAT

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