生誕170年記念 楊洲周延展

企画展
2009年3月1日(日)~26日(木)
3月2・9・16・23日は休館となります。
※この展覧会の図録は作成しておりません。

「欧洲管弦楽合奏之図」 明治22年
1.新時代を迎えた女性たち
明治維新により新しい時代を迎えた日本は、庶民たちの暮らしも大きく様変わりさせていきました。周延は、身分の高い皇族たちの生活の一場面や、洋服に身をつつむ女性たちの姿など、新しい時代の風俗を好んで取り上げています。時代の流行を敏感に捉えようとする浮世絵師ならではの周延の姿をご紹介します。
「時代かがみ 明治 慈善会」 明治30年

「真美人 十四 洋傘をさす女学生」 明治30年
2.過ぎ去りし江戸へのノスタルジー
周延は単なる武士であっただけでなく、彰義隊とともに上野戦争、さらには函館戦争にも参加するという、浮世絵師としては非常に稀有な経歴をたどりました。明治時代になってから、その経歴を生かしてか、江戸城における武士たちの生活や行事の様子を絵画化しました。かつては絶対に描くことが許されなかったそれらのテーマは、一般庶民たちの好奇心を集めましたが、その陰には周延自身の過ぎ去りし徳川時代への郷愁がひそんでいるのでしょう。
「温故東の花 第三篇 旧幕府御大礼之節町人御能拝見之図」 明治22年頃

「江戸風俗十二ヶ月之内 七月 七夕筋違見附八辻」明治22年
3.静謐なる歴史物語世界
周延は歴史故事や物語、芝居を題材にした作品を描いています。臨場感溢れるように描くその表現は、静謐な雰囲気だけでなく、一種の妖艶さをも漂わせています。同時期に活躍していた月岡(大蘇)芳年との比較の上からも、今後注目すべき周延の画業と言えるでしょう。
「東絵昼夜競 玉藻前」明治19年

「東絵昼夜競 足柄金時侍」明治19年
料金
一般 | 700円 |
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大高生 | 500円 |
小中生 | 200円 |
イベント
3月の土曜講座・日曜映写会は開催します。開館日カレンダー
