コレクション6

小林清親 開化之東京 両国橋之図

絹本著色一幅 114.3×36.2㎝ 明治10~15年(1877~82)頃

  両国橋や行き交う人々、隅田川を渡る舟などを黒いシルエットでまとめ、提灯やガス灯、家の窓の明かりと対比させることで、夜の光の輝きを際立たせた、肉筆による光線画。川面に光を反射させるだけでなく、橋脚や舟、建物などの黒い影もゆらめかせることによって、より一層幻想的な雰囲気を画面に与えている。また、掛軸の縦長の画面を生かし、両国橋を下から仰ぎ見るような臨場感溢れる構図にしている点も注目である。

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