コレクション8

石川豊信 二代目瀬川吉次の石橋

大判紅摺絵 44.6×31.9cm 寛延3年(1750)9月

 王子に生まれ、女形として大人気を博した二代目瀬川菊之丞。本図はその幼少期、二代目瀬川吉次時代を描く。寛延3年(1750)9月中村座「秋蝶形見の翅(あきちょうかたみのつばさ)」に取材。本狂言は初代瀬川菊之丞の一周忌追善公演で、当時10歳だった二代目瀬川吉次が初舞台を踏み、大当たりをとったと伝わる。吉次の名は寛延4年(1751)3月の評判記「役者翁叟鏡(やくしゃおきなかがみ)」の子役の部において確認できる。獅子頭を手に石橋の所作を踊る吉次が躍動的に描かれ、紅摺絵の色彩も華やかである。

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