『富士山の浮世絵 -太田記念美術館収蔵品展』
初詣といっしょに初富士を
2013年6月、世界文化遺産に登録されたことで話題となった富士山。近年では約30万もの人たちが8合目まで登り、頂上付近は日本一標高の高い場所とは思えないほど多くの人でごった返していると聞きます。現代でも人気の高い富士山ですが、言うまでもなく、富士山は古代より信仰の対象として崇められ、また、江戸時代には多くの画家たちによってその雄大な姿が描きとめられました。富士山は、日本人にとって最も親しみのある心のふるさとと言えるでしょう。本展では、広重を中心に、北斎や国貞、英泉、清親など、浮世絵師たちが描いた富士山を紹介いたします。太田記念美術館のすぐ近くにある明治神宮には、例年三が日ともなると約300万人という全国で最も多い参拝客でにぎわいます。初詣といっしょに初富士をご覧になるのはいかがでしょうか。
<見どころの一点>
歌川広重 「冨士三十六景 駿河薩タ之海上」
「冨嶽三十六景」の名作で知られる葛飾北斎が亡くなった後、広重が初めて手掛けた富士図の連作です。北斎の富士山は構図の面白さに偏り過ぎているが、自分の富士山は見たままの情景を描いていると述べた広重。波飛沫の合間から見える富士山を描いた本図は、北斎の「神奈川沖浪裏」への挑戦状、あるいは偉大なるライバルへのレクイエムと言えるかもしれません。
入館料
一般 | 700円 |
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大高生 | 500円 |
中学生以下 | 無料 |
イベント
学芸員によるスライドトーク
本展の担当学芸員が見どころをご案内します。
日程 | 1月10日(金)・18日(土)・21日(火) |
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時間 | 14:00~(40分程度) |
場所 | 太田記念美術館 視聴覚室(B1) |
参加方法 | 申込不要 参加無料(要入場券) |