新春太田コレクション展
企画展
2015年1月6日(火)~1月28日(水)
1月13・19・26は休館となります。
※展覧会の図録は作成いたしません。
新春太田コレクション展作品リスト PDF [72KB]
はじめに
今回のコレクション展では、版画は江戸の名所と美人をテーマに、肉筆画は鳥山石燕の新紹介作品を中心にご紹介いたします。本展を機に太田記念美術館が有するコレクションの魅力を、より深くお楽しみいただければ幸いです。
江戸の名所と美人たち
歌川広重「江戸名所 洲崎はつ日の出」
武家屋敷が広がり武士たちが行き交う霞ヶ関、大店が立ち並び商人や買い物客で賑わう日本橋、参拝や遊興に訪れる老若男女でにぎわう浅草。町や地域によって見せる表情が異なるのは江戸時代も今と同じだったようです。こうした特徴的な町並みや景色、またそれを背景とした女性たちの姿は、浮世絵師にとっても大変魅力的な題材でした。本展では溪斎英泉や歌川国貞、歌川広重など江戸後期を代表する絵師たちによる、江戸の名所と美人を描いた珠玉の作品をご紹介いたします。
歌川国貞(三代豊国)「鸚鵡小町」
歌川国貞(三代豊国)「江戸名所百人美女 あすかやま」
花見に訪れた長唄の師匠
歌川国貞(三代豊国)「江戸名所百人美女 葵坂」
市中をまわった門附(かどつけ)の女太夫
歌川広重「名所江戸百景 霞かせき」
門松や凧などが正月気分を伝える
歌川広重「名所江戸百景 日本橋雪晴」
新収作品 初披露 -鳥山石燕 「鶏図」-
生き別れの三兄弟、ついに再会
鳥山石燕(1712~88)は江戸中期の画家。表情豊かな妖怪たちを多く描いており、近年では水木しげるに影響を与えたことでも知られています。あらたに収蔵品となった「鶏図」(中央)は石燕の貴重な肉筆画であり、その緻密で丁寧な細部描写は石燕の確かな筆力を伝えています。また、実は当館がすでに所蔵していた二幅の「鶏図」とセットとなる作品でもあるのです。制作当初は三幅で一対だったものがいつの時代かはわかりませんが中央の白い鶏(新収作品)と左右の鶏と二つに分かれてしまったようです。兄弟とも言える三幅が再会を果たしたことを記念し、今回は初めて三幅揃った状態で展示いたします。また石燕の肉筆画「唐美人図」と「関羽図」もあわせてご紹介いたします。この貴重な機会に石燕の筆使いにじっくりと触れてみてください。
入館料
イベント
学芸員によるスライドトーク
本展の担当学芸員が見どころをご案内します。
日程 | 1月12日(月・祝)・17日(土)・23日(金) |
時間 | 14:00~(40分程度) |
場所 | 太田記念美術館 視聴覚室(B1) |
参加方法 | 申込不要 参加無料(要入場券) |
開館日カレンダー