広重と清親 ―清親没後100年記念
特別展
2015年4月1日(水)~5月28日(木)
前期:2015年4月1日(水)~4月26日(日)
後期:2015年5月1日(金)~5月28日(木)
※前後期で全点展示替え
後期:2015年5月1日(金)~5月28日(木)
※前後期で全点展示替え
4月6・13・20・27~30日/5月7・11・18・25日は休館となります。
広重と清親-清親没後100年記念展作品リスト [276KB]
『百日紅~Miss HOKUSAI~』公開記念 展示期間 2015年5月1日(金)~28日(木)
葛飾応為の代表作「吉原格子先之図」を特別展示! 展示期間 2015年5月1日(金)~28日(木)
(※特別展「広重と清親-清親没後100年記念」後期会期中)
葛飾応為の代表作「吉原格子先之図」を特別展示! 展示期間 2015年5月1日(金)~28日(木)
(※特別展「広重と清親-清親没後100年記念」後期会期中)
広重VS清親―江戸と明治、巨匠たちの競演
江戸時代、《東海道五拾三次》や《名所江戸百景》などの名作を次々と世に送り出した歌川広重(1797~1858)。広重は確かな構成力とうつろいゆく時間や季節を表現する細やかな感性を武器に、幕末の浮世絵界をリードしました。新時代が幕を開け社会が変動する明治前期、広重が発展させた風景版画の世界に小林清親(1847~1915)という新たな才能が登場します。西洋絵画の技法を吸収した清親は浮世絵師としては異色とも言える「光線画」と称する手法で、文明開化によって様変わりする都市の風景をみずみずしく描き出しました。本展では清親の没後100年を記念し、広重と清親の風景画をはじめ戯画・花鳥画の代表作を多数公開いたします。2人の巨匠の作品からそれぞれの時代の面影に触れる展示です。今年は清親の没後100年
―練馬区立美術館と清親展を同時開催
明治時代に活躍し、最後の浮世絵師と称される清親。没後100年にあたる2015年、清親は注目を集めつつあります。静岡市美術館、練馬区立美術館において画業を回顧する展覧会が開催※。太田記念美術館では代表作《東京名所図》、広重へのオマージュがこめられた《武蔵百景》を展示し、広重との比較を通してより深く清親の表現の魅力を掘り下げます。
まもなく「東京」誕生150年―江戸から東京への変化を追う
時代を描いた広重と清親。2人の作品は名所の変貌ぶりをよく伝えています。これは明治維新以降、人々の生活や町並みがいかにすさまじいスピードで様変わりしてきたかを反映しています。あと3年で東京が誕生してから150年。東京が辿ってきた変化を、巨匠たちの作品から見直すにふさわしい時代の節目を迎えつつあると言えるでしょう。「広重ブルー」の作品を多数公開
広重の抒情ある風景画は、日本はもとよりゴッホやモネなど海外でも多くの人々を魅了してきました。構図の妙だけでなく、当時新たに登場した絵具「ベロ藍」を繊細に用いた青色も広重作品の魅力。その美しさから「広重ブルー」とも称され愛されてきました。本展では初期作品《東都名所》、出世作となった《東海道五十三次》、晩年の名作《名所江戸百景》など各時代の名品をご覧いただきます。文豪・永井荷風が愛した清親
西洋絵画を学習した清親。それまでの浮世絵版画に見られなかった手法で夕日や月、街灯などが生み出す陰影を繊細に描写し、その作品は「光線画」とも呼ばれます。版画界に新風を吹き込む一方、清親は明治に入り失われつつあった江戸の名残を描き留めていきます。見る者の郷愁を誘う清親の風景画は、江戸情緒を慕う永井荷風が『日和下駄』に記すなど次代の文豪をも魅了しました。清親―時代の先端を行く気鋭の絵師
明治10年(1877)、第一回内国勧業博覧会に意欲作「猫と提灯」を出品した清親。当時の版画技術の粋を駆使することで肉筆画のようなタッチを再現し、油絵を思わせる濃厚な画面からは独特のリアリティが放たれています。実は、「最初の洋画家」とも称される高橋由一が有名な「鮭」を発表したのもちょうどこの頃。清親は伝統技術を踏まえたうえで洋画という最先端の表現に挑んだ絵師でした。その先進性は今後より注目されるべきでしょう。ジャポニスムと広重・清親
橋や人のシルエットとガス灯などのきらめきが交差する、肉筆画「開花之東京 両国橋之図」は光や影に対する清親の豊かな感受性を知らしめる作品です。同時期にヨーロッパで活躍したホイッスラーの「青と金のノクターン-オールド・バターシー・ブリッジ」と構図や色彩感覚が非常に類似していることでも知られます。ジャポニスムの旗手でもあったホイッスラー。「青と金のノクターン」は、広重「名所江戸百景 京橋竹がし」の影響を受けていると指摘されています。清親もまた広重作品を参照したのか、それともホイッスラーの作品に触発され本図を描いたのか。その真相はわかっていません。しかし浮世絵と欧米の画壇の影響関係を考える上でも大変興味深い作品と言えます。入館料割引プラン(清親を巡る 入館料割引プラン)
下記展覧会の入館チケットの半券を当館でご提示いただくと、広重と清親展を100円引きでご覧いただけます。 (1枚につき1名様、1回限り有効※他の割引と併用できません。)練馬区立美術館「没後100年 小林清親展」2015年4月5日(日)~5月17日(日)
『百日紅~Miss HOKUSAI~』公開記念
葛飾応為の代表作「吉原格子先之図」を特別展示
展示期間 2015年5月1日(金)~28日(木)
※特別展「広重と清親-清親没後100年記念」後期会期中葛飾北斎の娘であり、浮世絵師としても活躍したお栄(画号は葛飾応為)を主人公とした長編アニメーション映画漫画「百日紅~Miss HOKUSAI~」が今年の5月9日より全国ロードショーとなります。映画公開を記念し、太田記念美術館では、葛飾応為の数少ない代表作である「吉原格子先之図」を急遽、特別公開いたします。さらに、応為の父親である葛飾北斎、また、「百日紅」で浮世絵師仲間として登場する溪斎英泉(劇中では善次郎)の肉筆画も合わせて展示します。応為、北斎、英泉が実際に描いた作品をご覧いただくことで、映画の世界により深いリアリティーを感じていただけることでしょう。
『源氏物語』の一場面を描いています。制作は文化年間(1804~1818)半ば頃。『百日紅』の舞台となる文化11年(1814)の数年前に描かれた作品です。絵師として駆け出しだっただろう応為が、父親の緻密な筆遣いや華やかな色遣いを目の前で眺め、必死で学びとろうとしていたのかも知れません。
(右)溪斎英泉「大原女」(後期展示)
溪斎英泉(善次郎)の美人画です。制作は文政年間(1818~30)初期頃。『百日紅』の舞台となる文化11年(1814)から数年後の作品です。『百日紅』の中で応為は英泉をヘタクソと馬鹿にしていますが、絵師として独り立ちし始めた英泉の若々しい筆使いが感じられます。
※「吉原格子先之図」は、特別展「広重と清親 ―清親没後100年記念」後期会期中に展示します。
映画『百日紅~Miss HOKUSAI~』公式サイトはこちら。
入館料
リピーター割引あり(会期中2回目以降ご鑑賞の方は半券のご提示にて200円 割引)(チケット購入時に半券をご提示下さい。 ※割引の併用はできません。)
一般 | 1000円 |
---|---|
大高生 | 700円 |
中学生以下 | 無料 |
イベント
『百日紅~Miss HOKUSAI~』公開記念 展示期間 2015年5月1日(金)~28日(木)葛飾応為の代表作「吉原格子先之図」を特別展示! 展示期間 2015年5月1日(金)~28日(木)
(※特別展「広重と清親-清親没後100年記念」後期会期中)