生誕290年記念 勝川春章 -北斎誕生の系譜
後期:2016年3月4日(金)~3月27日(日)
※前後期で展示替え
2月8・15・22・29/3月1~3・7・14・22日は休館となります。
勝川春章展ちらし [1523KB]
勝川春章展作品リスト [259KB]
北斎の師匠にして、写楽のルーツ
1. 写楽のルーツ ―役者絵のパイオニア
勝川春章は、明和(1764~72)中頃から、役者絵を精力的に手掛けます。一筆斎文調とともに手がけられた役者絵は、それまで主流であった鳥居派と異なり、役者の似顔をリアルにとらえた斬新なもので、一世を風靡します。似顔だけでなく、役者の人体や衣服のリアリティも追求した勝川派の作風は役者絵の主流となり、その流れの中で弟子の春好・春英や、東洲斎写楽、歌川豊国も登場するのです。その意味では、春章の活躍なくして、幕末へと続く役者絵の流れは生まれなかったといっても良いでしょう。
2.飽くなき挑戦-相撲絵・美人画・武者絵など
春章が絵師としての活動をスタートさせた時期は遅く、40才前後と考えられています。春章や勝川派の役者絵は大好評となりますが、春章はそれに飽きたらず、美人画や武者絵、相撲絵といった多彩なジャンルを手掛けました。中でも、春章がそのジャンルを確立したといっても過言ではない相撲絵や、当時から高い評判を呼んだ肉筆美人画は、50代に入ってからの業績であり、老境に差し掛かっても挑戦をし続けた春章の姿勢を感じ取ることができます。
3.北斎の師匠―勝川派を率いたリーダー
春章は面倒見の良い人物だったと見え、沢山の門下を育てています。春章の一番弟子であり、師風を忠実に守った勝川春好、柔らかく洒脱な作風で知られる勝川春英、清長風の美人画を描いた春潮などが有名ですが、あの葛飾北斎も若いころ春章に入門し、勝川春朗の名で35才頃まで活動をしています。春好などの兄弟子と不仲だったという逸話も残る北斎は、春章の死後、勝川派を飛び出し、以降さまざまな画歴を経て、70才を過ぎてから「冨嶽三十六景」などの代表作を生み出すのです。
<見どころの一点>
勝川春章「ふみ月 たなばた 草市」(前期) 明和(1764~1772)末頃
※勝川春好「三代目坂田半五郎の正月屋庄兵衛実は紀名虎」(前期)は都合により展示が中止となりましたので予めご了承ください。
春章をめぐる入館料相互割引プラン
本展チケットを出光美術館の下記展覧会でご提示いただくと、100円割引でご覧いただけます。また、下記展覧会のチケットを当館でご提示いただくと、本展、「生誕290年記念 勝川春章-北斎誕生の系譜」を100円割引でご覧いただけます。
(1枚につき1名様、1回限り有効)※他の割引との併用はできません。
出光美術館
生誕290年記念 勝川春章と肉筆美人画-〈みやび〉の女性像展
2016年2月20日(土)~3月27日(日)
入館料
リピーター割引あり(会期中2回目以降ご鑑賞の方は半券のご提示にて200円割引)
(チケット購入時に半券をご提示下さい。 ※割引の併用はできません。)
一般 | 1000円 |
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大高生 | 700円 |
中学生以下 | 無料 |
開館日カレンダー
休館日
- 2016年2月特別展
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